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AI時代の検索エンジン施策|第1章(全文公開)

まず現状を数字で見る

サーチコンソールの「読み方」を実測で覚える

対象期間:2026-05-29〜2026-09-07/関連データ:付録14-7-1 起点データ、92日間の学び(日次ログから抽出)/対応付録:14-1 チェックリスト(第1章の再現手順)

01-1この章でわかること

01-2何が起きたか(実録)——未登録542件の中身を全部分類した

序章で出した起点データ(2026-05-29)は「登録済み194/未登録540」でした。念のため繰り返すと、この起点は私が制作したばかりのサイトの数字ではなく、更新が止まっていた期間のある既存サイト(モニターサイト)の数字です。2025年3〜4月に作成されたまま本文が空の記事が5本残っていましたし、7月に公開された運営者様の申込ページは、Googleに404のまま6週間放置されることになります。運営者様と私は、そういう状態を出発点にしました。8月に入ってからの内訳を、GSCの「ページ」レポートで全バケット(理由別の箱)を開いて書き写したのが次の表です。

未登録の理由(GSCの表記)件数(2026-08-06)私の分類
クロール済み - インデックス未登録269気にする(実記事が混ざっている)
検出 - インデックス未登録30気にする(未クロール。放置すると永久に載らない)
代替ページ(適切な canonical タグあり)156気にしない(正しく重複処理されている)
ページにリダイレクトがあります68気にしない(転送先が登録されていればよい)
見つかりませんでした(404)11気にしない(削除済み。ただし収益ページなら別=第2章)
noindex タグによって除外されました3気にしない(意図した除外)
リダイレクトエラー3一度だけ確認
重複しています(ユーザー/Google が正規ページを選択)1/1一度だけ確認
合計542登録済みは493

(出典:GSC日次ログ 2026-08-05 第3回「GSC全バケット再確認」、08-06で同値を確認)

さらに8月26日、「気にしない」箱の中で最大だった「代替ページ(適切なcanonicalタグあり)」181件を1件ずつ分類しました。

「代替ページ」181件の内訳件数
タグページに ?orderby=date ?orderby=popular ?orderby=modified が付いた並び替えURL172
タグページのページネーション(/tag/xxx/page/N/)8
実コンテンツ1(/blog/ のみ)

(出典:GSC日次ログ 2026-08-26「成果④」)

つまり、181件の巨大な箱の中に、私が気にすべきページは1本しかありませんでした。逆に言うと、この172件は「登録されていない」ことより「クロールされている」ことのほうが問題で、これが第3章のクロールバジェットの話につながります。

同じ作業を「クロール済み-インデックス未登録」の箱でもやりました。7月19日時点で301行。URLの第1階層で機械的に分類すると、タグ・カテゴリ・日付アーカイブ・フィード・作者ページ・システムパス(wp-json wp-content 等)・休業告知・8文字ランダムURLが大半で、実記事の候補は80件、うち37件は削除済みの転送URLで、生存記事のうち過去に一度もリクエストしていないものは1件でした(出典:GSC日次ログ 2026-07-19)。

ここまでが「現状を数字で見る」の全体像です。542件という数字に怯える必要はありません。見るべき箱は2つ、その中で見るべきURLは数十件、というのが実態でした。

01-3なぜそうなるのか(根拠)——GSCの3つの前提

前提1:「未登録」の大半はGoogleが意図的に載せないページ

タグページ、日付アーカイブ、フィード、作者ページ、並び替えパラメータ付きURL。WordPressは自動的にこれらを大量に生成します。Googleはこうした「薄い・重複する」ページを見に来ても登録しません。それは正常です。モニターサイトの例では、記事290本に対してタグページ277件、並び替えパラメータ付きURL172件が生まれていました(出典:2026-09-07 第2回、08-26)。記事1本を書くたびに、その何倍もの「登録されないURL」をWordPressが裏で生んでいる、と思ってください。

前提2:GSCの数字は「日次」で動くものではない

これは私が一番長く誤解していたことです。GSCの「ページ」レポートには「データ最終更新日」が表示されます。私のログには次のような記録が残っています。

結論として、私は次の運用に落ち着きました。

「未登録の箱」のドリルダウン(一覧表)を開いて中身を読むだけなら、リクエストの枠を1つも消費しない。だから毎回必ず走査する。件数や更新日を根拠に省略しない。

前提3:使える「枠」は2種類あり、どちらも実測しないと正体がわからない

枠上限実測でわかったこと
インデックス登録リクエスト10件/日「割り当て量を超えています」で停止する。ただし日付でリセットされるのではなく、数時間で回復するローリング枠(6月10日に仮説として記録し、8月23日に同日中に7件回収して確認)
URL検査そのもの約75本/日8月〜9月に「プロパティのURL検査の割り当て量を超えています」が出て、検査自体ができなくなった。リクエストとは別の上限(出典:2026-09-04)

(出典:GSC日次ログ 2026-06-10 第2回、2026-08-23、2026-09-04)

「数時間で回復する」は、私のAI秘書が一度「アメリカ太平洋時間の日付でリセットされる」という推論を要決裁の進言として書き、同じ日のうちに実測で撤回したものです。詳細は第2章の「失敗と学び」で書きますが、ここで言いたいのは、GSCの仕様は公式ドキュメントに書かれていないことが多く、自分のサイトで実測するしかないということです。

01-4どうやるか(手順)——あなたのGSCを「読める状態」にする

手順1:起点データを書き留める

GSC → 左メニュー「インデックス作成」→「ページ」を開き、次を書き留めます。

これをあなたの「起点」とします。3か月後に同じ表を作って比較するのが、第11章の計測ループです。

手順2:サイトマップの「本当の本数」を知る

WordPressの場合、/wp-sitemap.xml はインデックス(目次)で、実体は次の子サイトマップに分かれています。

子サイトマップ中身
wp-sitemap-posts-post-1.xml記事
wp-sitemap-posts-page-1.xml固定ページ
wp-sitemap-taxonomies-category-1.xmlカテゴリ
wp-sitemap-taxonomies-post_tag-1.xmlタグ

モニターサイトでは、記事286本+固定ページ24本=310本が「気にする母集団」でした(出典:2026-08-26)。ここで2つの落とし穴があります。

  1. /sitemap.xml と /wp-sitemap.xml は同じものの別名の場合がある(モニターサイトはそうでした。出典:2026-08-26「13個目の盲点候補を潰した」)。二重に数えないこと。
  2. WordPressの外にある独立サイトマップは、wp-sitemap.xml に含まれない。モニターサイトでは /member-course/sitemap.xml(私がWordPressの外に別システムとして提供した会員講座・13URL)が丸ごと母集団から漏れていました(出典:2026-08-20「7つ目の盲点」)。サブディレクトリに別システムを置いている人は要注意です。

手順3:サイトマップと「公開記事の総数」を突き合わせる

WordPressのREST API(/wp-json/wp/v2/posts)を呼ぶと、応答ヘッダー X-WP-Total に公開記事の総数が入っています。これとサイトマップの記事本数を比べると、サイトマップに載っていない記事が1回の確認で見つかります。モニターサイトでは282対281で1本の差が見つかりました(出典:2026-08-05「サイトマップ収録漏れの検出」)。

手順4:「未登録」の2つの箱を、1行ずつ分類する

「クロール済み-インデックス未登録」と「検出-インデックス未登録」のドリルダウンを開き、URLを次の基準で仕分けします。

除外してよい(気にしない)残す(気にする)
/tag/ /category/ /2025/04/ 等のアーカイブ記事のURL
/feed/ /author/ wp-json wp-content固定ページのうち、収益に関係するもの
?orderby= 等のパラメータ付きpost-NNNNN 形式の記事(除外してはいけない。第2章)
休業告知など期限切れの告知8文字ランダムURL(一度だけ実体を確認。転送なら除外)

「形が似ている」ことを根拠に除外しない。これがモニターサイトの運用で最も高くついた失敗で、第2章で詳しく書きます。除外は、実体を確認したホワイトリスト/ブラックリストで行ってください(出典:2026-08-25「教訓の一般化」)。

手順5:URL検査ツールで1本ずつ状態を見る

GSC上部の検索バーにURLを入れると、そのURLの状態が出ます。見る項目は3つです。

未登録で、かつ実記事なら「インデックス登録をリクエスト」を押します。1日10件。上限に当たったら、数時間あけて同じ日にもう一度試す価値があります。

01-5数字(結果)——「読める」ようになると、やることが減る

現状把握を徹底した結果、日々の作業量はこう変わりました。

時期1日の作業備考
6月上旬未登録リストを上から順に10件リクエスト8文字ランダムURLにも送っていた(無駄)
7月下旬実記事候補80件を抽出→未処理は1件候補が枯渇
8月中旬「候補0件」が4日続く枯渇ではなく除外ルールの誤りを疑い、全件再走査
8月下旬〜9月差集合・更新日突合など5つの軸で毎回走査、送信は1回の起動あたり0〜6件(日合算では最大11件)送る価値のあるURLだけ送る

(出典:92日間タイムライン(第12章・付録14-7))

9月7日時点の送信は1件です。「やることが減った」のは、サボったのではなく、読めるようになったからです。読めないうちは、毎日10件を機械的に送るしかありませんでした。

01-6失敗と学び

01-7あなたのサイトでの再現手順

01-8この章のまとめ

ここまでが無料公開分です

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